
ADHDの方が片づけられない理由 その2
- ほそかわ ようこ
- 2025年10月9日
- 読了時間: 2分
―「未来の利益より、今の楽しみ」にこころが動いてしまう脳のしくみが強く働くから―
ADHDの方は、片づけを「やろう」と思っても、つい他のことを優先してしまうことがあります。
たとえば、、、
「片づけより、少し休みたい」
「スマホを見ていたら時間が過ぎた」
「気づいたら別のことをしていた」など。
実はこれは、意志の弱さではなく
脳の特性によるものです。
ADHDの研究では、「報酬系」と呼ばれる脳の仕組み(やる気や快感に関係するドーパミンの働き)が、一般よりも少し低めに働く傾向があるとされています。
そのため、“すぐにうれしいこと”には強く反応するけれど、“あとでうれしいこと”には反応しにくいという特徴があるのです。
アメリカの神経科学の研究によると、ADHDの人は「報酬を予測する時点」で脳の報酬中枢の反応が低く、
「がんばった先に良いことがある」と想像しても、脳があまりワクワクしない状態になりやすいといわれています。
そのため、
「片づけをすればスッキリ暮らせる」
という“未来の大きな報酬”よりも
「今すぐ休みたい」
「SNSを見たい」
「音楽を聴きたい」
といった“目先の小さな報酬”を選びやすいのです。
▷ 解決のヒント
この特性に合った工夫をすれば、少しずつ行動を起こしやすくなります。
「10分だけ」など短時間で終わる区切りをつくる
終わったら小さなご褒美(お茶を飲む・お気に入りの音楽を流すなど)を設定する
ビフォーアフター写真を撮って、変化を“見える形”にして脳に報酬を与える
“やる気を出す”よりも、“やる気が出る仕組み”をつくるのがコツです。
▷ あなたへのメッセージ
「私はなんで片づけができないんだろう」
「家事が苦手な自分はダメなのかも」
そんなふうに感じてしまう事も多いと思います。でも、それは性格の問題でも努力不足でもありません。脳の働き方が少し違うだけ。
仕組みを理解し、あなたに合った方法を選べば、少しずつ片づけも前に進めていけます。
「できない私」ではなく、「どうしたらできるかな?」と考える視点に変えていきましょう。
次回のテーマは「判断疲れ」について。
ADHDの方が片づけでよく感じる
「どこから手をつけたらいいか分からない」「考えるだけで疲れてしまう
その背景と、判断力をラクにするコツをお伝えします。


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